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KiPAS研究紹介 数論幾何グループ - 数論幾何的予想の解決に向けた挑戦的研究

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KiPAS数論幾何グループでは、ポリログと呼ばれる数論幾何的対象を具体的に解明することを通して、整数論のL関数にまつわる様々な予想について、研究しています。
「一番大きな目的は代数多様体と呼ばれる多項式のゼロ点で表せられるような図形に対してL関数の特殊値に対して色んな予想があるんですけど、その予想を研究するということです。」
全ての正な整数は、素数の積として一意的に表されます。素数は積に関して、整数の「原子」の様なものです。素数の性質も、L関数によって捉えられます。L関数の最も簡単な例は、リーマンゼータ関数と呼ばれる関数であり、1より大きな実数 sに対して、このような無限和で表されます。この無限和は、素数ごとの無限積として表示し直すこともできます。」
「素数が無限個あるっていう事実、これはもっとユークリッドの時代から知られていたことですけど、このこととゼータ関数というものが1,変数を1に近づけた時に無限大に発散するという事実と、それは非常に解析的な事実ですけど整数の世界の話と解析とが深く結びついているということがこれはオイラーによって発見されていたわけですけど、そういったことがさらに深く掘り下げられていて研究されるようになっていったわけです。」
整数論的に重要な量とL関数の様な関数の値は、一見全く違う世界のものであり、お互い関係することは驚くべき現象です。これらを関係付けるために、うまい幾何学的対象を作る、ということが数論幾何の考え方です。そして、KiPAS数論幾何グループがテーマとして取り組んでいるのは 「ポリログ」と呼ばれる幾何学的な対象です。
「L関数の整数論的な予想というのはL関数の特殊値というすごく解析的な関数の情報と代数多様体の整数論的な情報という全然ふたつの異なる量を結びつけようとしているわけなんです。
そうするためにどうすればよいかというと、全然関係ない量を内在的に含む幾何学的な何か幾何的なものがあればよいわけなんです。
幾何学的なものって例えば図形なわけなんですけど、図形があれば頂点の個数とか辺の個数とかいろんな大事な量が出てくるわけですよね。
ポリログというのはそういう意味で非常に有望な図形なわけです。この図形、こういう幾何学的な図形のことをグロタンディークはモチーフと呼んでいます。モチーフというのはもともとセザンヌの絵画評からきた言葉でありまして絵画のモチーフと同じような意味合いがあるわけですね。本質的なものでその本質さえ掴めばそれをいろんなモチーフとかからいろんな絵とかが描けるという形でモチーフさえあればこんな絵、あんな絵という感じで、絵自身は全然違うんだけど共通的なモチーフというのは絵を見てとれるわけですよね。」
チームとして協力し合いながら研究を行うKiPAS数論幾何グループでは、ポリログを調べる事を通して、モチーフをある種の方法で実現し、様々な数論幾何的予想の解決を目指していきます。
Category
教育 - Education
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