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コロナに思う♯7 糸井重里 ほぼ日刊イトイ新聞 主宰

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#コロナに思う #糸井重里 #ほぼ日刊イトイ新聞 #新型コロナウイルス #COVIDー19

各界で活躍する人によるリレーメッセージ、「コロナに思う」。コピーライターとして広く知られた後、現在は、ウェブサイトでの情報発信などに取り組む糸井重里さんからのメッセージです。

「コロナに思う」の全メッセージは「テレビ東京ビジネスオンデマンド」で配信中!(入会月無料)

https://txbiz.tv-tokyo.co.jp/search/?search_word=%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%81%AB%E6%80%9D%E3%81%86&cx_tag=true&term=?utm_source=youtube&utm_medium=meta&utm_campaign=coronaniomou

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僕は専門家じゃないので、ただの71歳のおじいさんとして、このこんがらがった、ものすごくたくさん情報が来るし、感情の渦が巻いているし、こういうこんがらがった状況を、どうやって、糸をほぐすように、1本のヒントからほぐせるのだろうかということを考えてみました。

24時間、起きている限りは新型コロナウイルスの話をされます。そんな中で、自分もちょっと知ったような気になって、あれがこうじゃないか、これがこうじゃないかということを考えたり、人に話したりということはあるのですけれども、街にそれがサイレンの響きみたいに鳴り渡っている状態は、相当自分にとっても他人にとってもストレスじゃないかと思いまして、待てよと、救急車のサイレンというのはなんで鳴っているのだっけ、と考えました。救急車のサイレンというのは、急いでいますから前を開けてください、というために鳴っているのですね。大変だ、大変だって言っているわけではないわけです。大変だ、大変だというサイレンの音を1回、みんなが止めた方がいいのではないかと思ったのも、結構、自分の気持ちを楽にしてくれました。

もう1つは、自分たちが家にいましょうだとか、止まりましょうと言っている間も、止まってはいけないものがたくさんあります。単純に、水道や電気もそうですし、物を通信販売で頼んで届けてくれる人たちも、止まってはいけないわけですから、動いていてくれるわけです。で、何よりも、この大きな感染の渦の中にいながら治療してくれる人たち。その人たちのことを、忘れないようにいつでも感謝していようということを自分に約束しました。これはお医者さんから聞いたのですけれど、感謝する気持ちと恐怖は一緒には感じられないのだそうです、人間は。ですから、感謝している時間というのは、恐怖を感じなくてすむという利点もあります。

いつかは終わるんですね。終わった未来の側から今の自分を見る、ということをやってみようと思いました。何か未来の自分から見て役に立つことを知っておこう、というふうに思っているのが、今の僕のやり方です。
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