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閻研究室 限りなく高い付加価値への挑戦:ナノメートルスケールの最先端加工技術

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天文望遠鏡から家庭用カメラまで、航空機から携帯端末まで、半導体デバイスから医療機器まで、あらゆる光学・機械・電子製品は精密な加工技術によって作られています。
加工の精密さは、マイクロメートルからサブマイクロメートルへ、そして最近ではナノメートルスケールに向けて進んできており、近い将来には個々原子の加減によるものづくりまで到達すると考えられています。
慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 閻研究室では、そんなナノスケールそして原子レベルでの材料除去・変形および物性制御に基づく超精密加工技術を研究しています。
精密ナノ加工を行うことで素材の特性を最大限に引き出すこと、そして素材自身の特性を超えるような全く新しい機能を持たせることを目標に置き、工業製品の付加価値の最大化を目指しています。


Q 「従来の加工では滑らかな表面を作る事が主流でしたが、我々は滑らかな表面ではなく、非常に微細な凹凸や表面の構造を精密に加工し、それにより新しい機能を発見したり、付加価値を高めたりしています。これがメインのアプローチです。
例えば、マイクロ切削工具を作る為の放電加工の中に、従来の放電だけでなく化学反応を有効に取り入れて加工能率を数倍、あるいは十数倍向上できる効果が確認出来ております。もう1つ例えば、機械加工すると、どうしても加工変質層が出てきてしまいます。従来は材料の表面層を削り取る事で加工変質層を取りますが、我々は瞬間的にレーザーを浴びせる事で加工変質層を元の組織に戻しています。これをレーザー修復技術といいます。そのような新しい提案をしています。」


閻研究室ではマイクロ放電加工やレーザー修復技術の他にも、様々な分野融合型の研究開発を進めています。
マイクロ・ナノスケールの切削・成形などの手法を用いて材料表面に極めて微小な凹凸や溝を精密かつ高速に形成させる技術の研究では、水や汚れの付かない撥水性表面や、光制御のためのマイクロレンズアレイ、たんぱく質分析用のマイクロ流路など様々な新しい表面機能を生み出しています。
さらに、半導体の生産過程で大量に発生する廃シリコン粉末を原料として、新しいリチウムイオン電池の開発にも挑戦しています。
このような研究を通じて、より高い付加価値の新製品が生まれるだけでなく、省資源・省エネ社会の実現にも貢献すると考えています。


Q 「我々の研究室の特徴は基礎研究と応用研究の融合だと思います。単なる学術的な研究ではなく、開発した技術をちゃんと使ってもらえるよう、実用化に向けて色々開発を進めております。
加工技術の研究においては産学連携が非常に重要だと思います。一生懸命開発した技術も使ってもらわないと意味がないので、今我々の研究室は色々な企業と共同研究をしています。こうした産学連携を通して我々の研究成果をいち早く産業界に応用する事を狙っています。」


価値の創造、知識の創造、そして人材の創造・・・
閻研究室これからも研究教育を通じて、社会貢献を目指した研究開発を進めていきます。
Category
教育 - Education
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