世界各地で19日に起きた大規模なシステム障害は、交通インフラや金融など幅広い分野で混乱を引き起こしました。原因となったセキュリティーソフトを提供するアメリカの企業は、復旧作業を急いでいます。システム障害の影響で、空港では搭乗手続きなどのシステムに不具合が生じ、航空情報サイトによりますと、航空便の欠航や遅延は世界で4万便を超えるということです。鉄道や道路などにも混乱が生じたほか、病院では診察が遅れたり、銀行で入金などの取引ができなくなったりして、システム障害としては過去最大級とみられます。原因となったセキュリティーソフトはサイバー攻撃への対策に役立つとされ、世界各国の大手企業が採用していました。ソフトを提供するアメリカのIT企業クラウドストライクは、問題を特定して修正を実施したものの、復旧には時間がかかるとみられています。19日のニューヨーク株式市場では、世界的なシステム障害の影響を受け一部のハイテク株が大幅に下落し、ダウ平均株価は、377ドル安の4万287ドルで取引を終えました。
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