訪問録 岩手植樹祭…天皇陛下の食事は海鮮丼 ?「お魚がおいしいですね」と皇后さま。食堂の人が「結婚30年おめでとうございます」【皇室ちょっといい話】(103)（2023年6月8日）

2023年6月3日から4日まで、天皇皇后両陛下が岩手県を訪問された。植樹祭に参加するためだ。東日本大震災で大きな被害を受けた陸前高田市を初めて訪れ、奇跡の一本松や津波伝承館を視察された。奇跡の一本松で作られたビオラの音色は？天皇陛下も弾いたことがある復興を祈念する美しい旋律。
植樹祭を前に、津波で亡くなった方への供花をし、奇跡の一本松を視察された両陛下は次のような感想を寄せられた。
新見多一（皇室担当デスク）×水原恵理（ＢＳテレ東『皇室の窓スペシャル』担当）
□両陛下の感想
「第73回全国植樹祭に出席のため7年ぶりに岩手県を訪れることをできたことをうれしく思います。
達増知事からの県政概要の説明では東日本大震災からの復興状況や岩手県が現在取り組んでいる諸施策について理解を深めることができました。
　高田松原復興津波祈念公園ではまず国営追悼祈念施設「海を臨む場」において巨大な津波が押し寄せた広田湾を臨み、東日本大震災の当時のことを思い出しながら、犠牲となられた方々のご冥福をお祈りし、供花をしました。
そのあと奇跡の一本松のモニュメントを初めて目の当たりにして、佐々木陸前高田市長からこの一本松が復興への希望の象徴として市民の支えとなってきたことなどについて説明を受けました。
　また東日本大震災津波伝承館では被災した消防車などの展示を見ながら津波のすさまじい威力についての説明や震災での体験を後世に伝える活動などをされている方々からのお話を伺いました。「津波てんでんこ」という教えにはひとりひとりが助かる行動をとることでみんなの命が助かるという意味が込められていることを伺い、震災の事実と教訓、そして人々の体験や復興への思いなどを後世に伝えていくことの大切さを感じました。いまだ震災の爪痕が残る中においても高田松原の再生植樹が行われ、この辺り一帯が津波復興を祈念する公園として整備されたことに被災地の皆さんの復興への強い意志と希望を感じ、感銘を受けました。また、約10年前雅子も見守る中で奇跡の一本松を用いて作られたビオラを演奏したことを思い出しました。長年にわたる被災地の皆さんのご苦労と国内外から差し伸べられ積み重ねられてきた支援の尊さに二人で深く思いをいたしました。
　夕刻には国土緑化運動・育樹運動のポスター原画を作成した小中学生や高校生とお会いして話をお聞きし、それぞれの絵に込められた気持ちと描いた絵のすばらしさに感心しました。また、県内外で森づくりに携わる方々とお会いし、それぞれの方から活動の工夫などについて興味深く伺いました。
　本日の訪問を通じて、様々な基盤整備がすすんでいることが分かり、喜ばしく思いました。一方で、震災により家族や友人を失ったり、地域コミュニティの消失などによりいまだ心の傷が癒えない方が大勢いることを改めて聞き、本当の意味での復興にはまだ課題も残されていると思いました。引き続き被災地に心を寄せていきたいという思いを新たにしています。被災地の人々が真に安心して暮らせる日が来ることを切に願っております。最後に今回の訪問にあたり新型コロナウイルスの感染防止対策に気を配りながら準備してこられた多くの関係者私たちを温かく迎えていただいた多くの県民の皆さんに心から感謝いたします。
　そして、明日の第73回全国植樹祭を楽しみにしています」
00:00　東京は大雨
00:40　岩手は晴れ間も
03:25　被災者に供花、奇跡の一本松を視察されて
09:10　植樹祭開催地の思い…「復興」をお礼とともに内外に印象付けたい
13:24　皇后さま「お魚おいしいですよね」。結婚30年で…
14:38　これが植樹祭だ
29:10　次回開催県は岡山で…閉会の言葉は五日市王さん。

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