音声がない皇室映像。宮内庁担当記者がノーカットで公開・解説する。秋篠宮妃の紀子さまがきょう57歳の誕生日を迎え、ご夫妻でイタリアと日本の触る絵本を鑑賞されている様子を公開した。紀子さまは、宮内記者会の質問に7000文字を超える文書で回答された。回答は37の段落で構成され、ところどころに「紀子さまが撮影された」(宮内庁)という写真が挿入されたお人柄が出た形式だ。新見多一(皇室担当デスク)×水原恵理(『皇室の窓SP』)
【記者会の質問は以下の3問】
問1 7月に新型コロナに感染されましたが、ご体調はいかがでしょうか。この1年で、秋篠宮さまと多くの行事に臨まれ、5月には英国チャールズ国王の戴冠式にも参列されました。それらを振り返っての感想とともに、今後の活動への抱負をお聞かせください。
問2 宮内庁は6月30日、佳子さまが宮邸に隣接する分室で生活されていると明らかにしました。ご家族でどのような話し合いをされ、いつ決められたのでしょうか。当初明らかにされなかった理由や発表がこのタイミングになった理由もお聞かせください。宮邸改修の費用や説明の経緯については国民からさまざまな声がありますが、どのように受け止めていらっしゃいますか。
問3 ご家族についてお伺いします。分室に残られた佳子さまはどのようにお過ごしでしょうか。ご結婚についてお話しされていることがあればお聞かせください。来年、悠仁さまは成年皇族となられます。悠仁さまの最近の関心事や、進路について大切に思われていること、期待されていることはありますでしょうか。米国で生活されている小室眞子さんの近況も合わせてお聞かせください。
【回答の要旨】
□問1について
第1~2段落でコロナ感染気遣いへの謝意を述べ、その後<この1年をふり返って><今後の願いと抱負>の2つの文章塊がある。<この1年~>は第4~15段落で「秋篠宮さまとの1年」、第16~20段落で「私のこの1年の活動」をふり返っている。第21~22段落が今後の抱負だ。
□問2について
第23段落で、質問の前にまず「宮邸についてご説明します」と始まり、第24~27段落で秋篠宮邸の機能と改修に当たってのご夫妻が出された要望が掲載されている。要望は2点で、吉田五十八の設計を大事にすることと必要最小限の予算で行うことだったとする。
第28~29段落に書かれているのが、「佳子さまの分室住まいをどのような話し合いをされ、いつ決めたか」の質問への答えにあたる。改修の規模や経費をできるだけおさえられるよう家族で相談され、設計変更をお願いしたのだという。
第30段落で、具体的にどこに住むかは私的な事柄であり説明を控えてきたとされた。公表が遅れたのは、宮内庁が大きな変更点についてはさらに説明が必要だと判断し、準備を要したと説明されている。
宮邸改修の費用や説明の経緯について国民からの様々な声があることは、第31段落で「予定の工事期間が長く」なり、「当初の予定より金額が増加したことをとても心配」していたとしながら、「関係者みなが、その中で考えられる選択をしながらおこなったように思います」と結ばれた。国民の声への受け止めは直接的な回答を控えられた。
□問3について
第32~33段落で佳子さまの様子を書かれている。「結婚は気持ちや考えに耳を傾けて、こちらの思いや考えを伝えていくことができれば」とされた。
第34~35段落で、悠仁さまがトンボ観察やイネ栽培に興味を持たれていて、「自らの関心や探求心をたいせつにしていってほしい」と願われている。
第36段落で「眞子の近況」は「本人の希望もあり、お答えは控えます」とのこと。第37段落で、去年の誕生日文書で出てきた小室眞子さんの印のモッコウバラで作ったアーチが着々と成長していることを書かれている。
【事実関係の記述が多い問1を除き全文掲載】
□問2について
[23] 質問にお答えする前に、まず宮邸についてご説明します。
[24] 宮邸は家族が居住する私室部分、行事や接客、打ち合わせなどがおこなわれる公室部分、そして職員が執務をおこなう事務所部分の3つの部分から成り立っています。
[25] 宮内庁が進めてきた今回の改修の大きな目的は、1972年に建築された後、ほぼ手つかずであった老朽化した配管などの部分や建築に関する法規が変わり不適格とされた部分の作り直し、邸内でおこなわれる行事や接客に対応するための公室部分の拡張、お代替わりに伴い大幅に増員となった職員の事務スペースの確保でした。私室部分についても工事に合わせてリフォームをおこない、改修後の秋篠宮邸は、私室部分が2割、公室部分が3割、事務所部分が5割を占めると聞いております。
[26] この工事にあたり、設計段階から宮様と私が宮内庁に出していた希望は以下の2点でした。
1 吉田五十八氏により設計された旧秩父宮邸の意匠の美しい内装、外装を大切にしてほしい
2 必要最小限の予算でおこなってほしい
[27] 次に分室についてご説明します。宮邸の工事期間中、私たちは宮邸から数十メートルの場所にある分室(当時の名称は仮寓所)に3年ほど仮住まいをしていました。分室の建物には、私たち家族が居住する私室部分の他に、公室部分と事務所部分がありました。今年の春に、私たち3人が分室から宮邸に移った後、現在の分室は、次女が以前から使っている部屋以外のスペースの多くを事務所などとして使っています。
[28] 一番目の質問の答えになりますが、この設計段階において公室部分の拡張と増員となる職員の事務スペース確保などが必須となる中、改修の規模や経費をできるだけおさえられるよう家族(宮様、私、長女、次女)で相談し、工事中に仮住まいする分室の長女と次女の部屋を本邸の改修後も引き続き活用し、改修後の宮邸内に設けない案が出てきました。宮内庁に相談した結果、工事前で、それが可能ということだったので、分室の長女と次女の部屋をそれぞれ引き続き活用することにしました。
[29] この分室には、仮住まい当時、私たち家族が居住する私室部分と公室部分、事務所の一部が含まれていましたが、現在は、次女の部屋以外の空いたスペースの多くを、事務所などとして活用しております。
[30] 次の質問についてですが、昨年の秋、宮邸の改修工事の終了後に、皇嗣職大夫から、分室にも私室部分を一部残し、私たち家族が秋篠宮邸の私室部分と仮住まいをしていた分室の私室部分を総合的に利用すると発表しました。具体的に誰がどの場所に住むかについては、従来と同様、私的な事柄であり、また、セキュリティーに関わる事柄でもあることから、説明を控えてきました。その後、宮内庁で、当初の宮邸改修の計画からの大きな変更点2点についてはさらに説明が必要と判断し、本年6月に皇嗣職と管理部が補足の説明をしました。そのうちの一つとして次女が引き続き分室に住んでいるということを伝えました。結果として、昨年秋の改修工事終了後の発表から時間が経っていましたが、補足説明が必要だと考えてから準備をして発表ができるようになったのがこの時期だったと聞いております。
[31] 最後の質問ですが、この度の宮邸の改修工事の規模の大きさや、コロナ禍により予定の工事期間が長くなるとともに、資材が高騰するなどによって当初の予定より金額が増加したことをとても心配しておりました。管理部をはじめ、建築に携わる専門家や技術者が検討し、お代替わりに伴う必要なものとして改修工事がおこなわれ、それに関して説明がされてきました。関係者みなが、その中で考えられる選択をしながらおこなったように思います。
□問3
[32] 佳子についてですが、この一年をふりかえると、様々な公的な活動をおこなってきました。また、この夏は、久しぶりに遠方から訪ねてきてくださったパラグアイやブラジルの学校の方々を家族で一緒に迎えることができました。そして今は、これからの国内での各種の公的な活動や、ペルーへの公式訪問などにむけて、準備を進めているように思います。このようにして、今までと変わりなく、ひとつひとつの仕事に熱心に取り組む姿を心強く思っております。
また佳子は、普段から折にふれてこちらに立ち寄って私たちと一緒に話をしたり、食事をしたりしています。
[33] 結婚については、もしそのような話がありましたら、佳子の気持ちや考えに耳を傾けて、こちらの思いや考えを伝えていくことができればと思います。
[34] 悠仁は、この春から高校2年生になり、勉学に励み、クラブ活動やその他の学校行事に参加しながら、充実した生活を送っているように思います。また、空いた時間を生かして、以前から関心をもっているトンボ類の観察や、イネの栽培など、自分の関心事にもバランスよく取り組んでいるようです。
[35] 悠仁の進路についてですが、学校生活においても、その他の活動においても、自分らしく学びを深め、さまざまな経験を重ねながら、自らの関心や探究心を大切にしていってほしいと願っております。
[36] 眞子の近況については、昨年と同様に本人の希望もあり、お答えは控えます。
[37] 庭に作り始めた木香薔薇のアーチは、シュートが伸びて少しアーチらしくなり、今年の春に可憐な黄色の小花を咲かせました。時間がかかると思いますが、アーチが出来上がることを楽しみにしております。遠く離れた場所で暮らしていますが、眞子の幸せをいつも願っております。
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【記者会の質問は以下の3問】
問1 7月に新型コロナに感染されましたが、ご体調はいかがでしょうか。この1年で、秋篠宮さまと多くの行事に臨まれ、5月には英国チャールズ国王の戴冠式にも参列されました。それらを振り返っての感想とともに、今後の活動への抱負をお聞かせください。
問2 宮内庁は6月30日、佳子さまが宮邸に隣接する分室で生活されていると明らかにしました。ご家族でどのような話し合いをされ、いつ決められたのでしょうか。当初明らかにされなかった理由や発表がこのタイミングになった理由もお聞かせください。宮邸改修の費用や説明の経緯については国民からさまざまな声がありますが、どのように受け止めていらっしゃいますか。
問3 ご家族についてお伺いします。分室に残られた佳子さまはどのようにお過ごしでしょうか。ご結婚についてお話しされていることがあればお聞かせください。来年、悠仁さまは成年皇族となられます。悠仁さまの最近の関心事や、進路について大切に思われていること、期待されていることはありますでしょうか。米国で生活されている小室眞子さんの近況も合わせてお聞かせください。
【回答の要旨】
□問1について
第1~2段落でコロナ感染気遣いへの謝意を述べ、その後<この1年をふり返って><今後の願いと抱負>の2つの文章塊がある。<この1年~>は第4~15段落で「秋篠宮さまとの1年」、第16~20段落で「私のこの1年の活動」をふり返っている。第21~22段落が今後の抱負だ。
□問2について
第23段落で、質問の前にまず「宮邸についてご説明します」と始まり、第24~27段落で秋篠宮邸の機能と改修に当たってのご夫妻が出された要望が掲載されている。要望は2点で、吉田五十八の設計を大事にすることと必要最小限の予算で行うことだったとする。
第28~29段落に書かれているのが、「佳子さまの分室住まいをどのような話し合いをされ、いつ決めたか」の質問への答えにあたる。改修の規模や経費をできるだけおさえられるよう家族で相談され、設計変更をお願いしたのだという。
第30段落で、具体的にどこに住むかは私的な事柄であり説明を控えてきたとされた。公表が遅れたのは、宮内庁が大きな変更点についてはさらに説明が必要だと判断し、準備を要したと説明されている。
宮邸改修の費用や説明の経緯について国民からの様々な声があることは、第31段落で「予定の工事期間が長く」なり、「当初の予定より金額が増加したことをとても心配」していたとしながら、「関係者みなが、その中で考えられる選択をしながらおこなったように思います」と結ばれた。国民の声への受け止めは直接的な回答を控えられた。
□問3について
第32~33段落で佳子さまの様子を書かれている。「結婚は気持ちや考えに耳を傾けて、こちらの思いや考えを伝えていくことができれば」とされた。
第34~35段落で、悠仁さまがトンボ観察やイネ栽培に興味を持たれていて、「自らの関心や探求心をたいせつにしていってほしい」と願われている。
第36段落で「眞子の近況」は「本人の希望もあり、お答えは控えます」とのこと。第37段落で、去年の誕生日文書で出てきた小室眞子さんの印のモッコウバラで作ったアーチが着々と成長していることを書かれている。
【事実関係の記述が多い問1を除き全文掲載】
□問2について
[23] 質問にお答えする前に、まず宮邸についてご説明します。
[24] 宮邸は家族が居住する私室部分、行事や接客、打ち合わせなどがおこなわれる公室部分、そして職員が執務をおこなう事務所部分の3つの部分から成り立っています。
[25] 宮内庁が進めてきた今回の改修の大きな目的は、1972年に建築された後、ほぼ手つかずであった老朽化した配管などの部分や建築に関する法規が変わり不適格とされた部分の作り直し、邸内でおこなわれる行事や接客に対応するための公室部分の拡張、お代替わりに伴い大幅に増員となった職員の事務スペースの確保でした。私室部分についても工事に合わせてリフォームをおこない、改修後の秋篠宮邸は、私室部分が2割、公室部分が3割、事務所部分が5割を占めると聞いております。
[26] この工事にあたり、設計段階から宮様と私が宮内庁に出していた希望は以下の2点でした。
1 吉田五十八氏により設計された旧秩父宮邸の意匠の美しい内装、外装を大切にしてほしい
2 必要最小限の予算でおこなってほしい
[27] 次に分室についてご説明します。宮邸の工事期間中、私たちは宮邸から数十メートルの場所にある分室(当時の名称は仮寓所)に3年ほど仮住まいをしていました。分室の建物には、私たち家族が居住する私室部分の他に、公室部分と事務所部分がありました。今年の春に、私たち3人が分室から宮邸に移った後、現在の分室は、次女が以前から使っている部屋以外のスペースの多くを事務所などとして使っています。
[28] 一番目の質問の答えになりますが、この設計段階において公室部分の拡張と増員となる職員の事務スペース確保などが必須となる中、改修の規模や経費をできるだけおさえられるよう家族(宮様、私、長女、次女)で相談し、工事中に仮住まいする分室の長女と次女の部屋を本邸の改修後も引き続き活用し、改修後の宮邸内に設けない案が出てきました。宮内庁に相談した結果、工事前で、それが可能ということだったので、分室の長女と次女の部屋をそれぞれ引き続き活用することにしました。
[29] この分室には、仮住まい当時、私たち家族が居住する私室部分と公室部分、事務所の一部が含まれていましたが、現在は、次女の部屋以外の空いたスペースの多くを、事務所などとして活用しております。
[30] 次の質問についてですが、昨年の秋、宮邸の改修工事の終了後に、皇嗣職大夫から、分室にも私室部分を一部残し、私たち家族が秋篠宮邸の私室部分と仮住まいをしていた分室の私室部分を総合的に利用すると発表しました。具体的に誰がどの場所に住むかについては、従来と同様、私的な事柄であり、また、セキュリティーに関わる事柄でもあることから、説明を控えてきました。その後、宮内庁で、当初の宮邸改修の計画からの大きな変更点2点についてはさらに説明が必要と判断し、本年6月に皇嗣職と管理部が補足の説明をしました。そのうちの一つとして次女が引き続き分室に住んでいるということを伝えました。結果として、昨年秋の改修工事終了後の発表から時間が経っていましたが、補足説明が必要だと考えてから準備をして発表ができるようになったのがこの時期だったと聞いております。
[31] 最後の質問ですが、この度の宮邸の改修工事の規模の大きさや、コロナ禍により予定の工事期間が長くなるとともに、資材が高騰するなどによって当初の予定より金額が増加したことをとても心配しておりました。管理部をはじめ、建築に携わる専門家や技術者が検討し、お代替わりに伴う必要なものとして改修工事がおこなわれ、それに関して説明がされてきました。関係者みなが、その中で考えられる選択をしながらおこなったように思います。
□問3
[32] 佳子についてですが、この一年をふりかえると、様々な公的な活動をおこなってきました。また、この夏は、久しぶりに遠方から訪ねてきてくださったパラグアイやブラジルの学校の方々を家族で一緒に迎えることができました。そして今は、これからの国内での各種の公的な活動や、ペルーへの公式訪問などにむけて、準備を進めているように思います。このようにして、今までと変わりなく、ひとつひとつの仕事に熱心に取り組む姿を心強く思っております。
また佳子は、普段から折にふれてこちらに立ち寄って私たちと一緒に話をしたり、食事をしたりしています。
[33] 結婚については、もしそのような話がありましたら、佳子の気持ちや考えに耳を傾けて、こちらの思いや考えを伝えていくことができればと思います。
[34] 悠仁は、この春から高校2年生になり、勉学に励み、クラブ活動やその他の学校行事に参加しながら、充実した生活を送っているように思います。また、空いた時間を生かして、以前から関心をもっているトンボ類の観察や、イネの栽培など、自分の関心事にもバランスよく取り組んでいるようです。
[35] 悠仁の進路についてですが、学校生活においても、その他の活動においても、自分らしく学びを深め、さまざまな経験を重ねながら、自らの関心や探究心を大切にしていってほしいと願っております。
[36] 眞子の近況については、昨年と同様に本人の希望もあり、お答えは控えます。
[37] 庭に作り始めた木香薔薇のアーチは、シュートが伸びて少しアーチらしくなり、今年の春に可憐な黄色の小花を咲かせました。時間がかかると思いますが、アーチが出来上がることを楽しみにしております。遠く離れた場所で暮らしていますが、眞子の幸せをいつも願っております。
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