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少年時代に人身売買被害 英国の陸上選手が告白(2022年7月13日)

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2012年のロンドンオリンピックと2016年のリオデジャネイロオリンピックで5,000メートルと1万メートルの2冠を達成したイギリスのモハメド・ファラー選手が、少年時代に人身売買の被害に遭って、不法入国していた過去を明らかにしました。
これは、BBC放送が11日に報じたものです。
モハメド・ファラー選手「本当のことを言うと、私はソマリアの北にあるソマリランドでフセイン・アブディ・カヒンとして生まれた。4歳の時に父は内戦で命を落とし、私たち家族はバラバラになった。私は母親と引き離され、モハメド・ファラーという別の子どもの名前でイギリスに不法入国させられた」
39歳のファラー選手は、9歳の頃にジブチから見知らぬ女性に「親戚と暮らすため」と説明されて、イギリスに渡ったということです。
本名ではない現在の名前を使った偽造旅券で入国し、家事や育児を強制され、働かされたことなども告白しました。
モハメド・ファラー選手「トイレに閉じこもって泣くこともよくあったが、誰も助けてくれないので、しばらくして、そんな感情を持たないようになった」
学校には12歳ごろから通い始め、体育教師に自身の境遇を告白し、教師の手助けで別のソマリア人家庭に引き取られました。
ファラー選手は「私と同じ被害を受けている人がこんなに多いとは思わなかった」と述べた上で、「私は走れたことで本当に救われた」と強調しました。

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