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ヴァン・アレン帯の謎に迫る!ジオスペース探査衛星(ERG)

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ジオスペース探査衛星(ERG: Exploration of energization and Radiation in Geospace)は、地球周辺の宇宙空間(ジオスペース)に広がるヴァン・アレン帯(放射線帯)の高エネルギー電子がどこでどのようにうまれ、失われるのか、その発見以来50年以上未解明の謎に挑みます。
ヴァン・アレン帯には地球の超高層大気中に存在する電子よりも100万倍も高いエネルギーを持つ高エネルギー電子が大量に存在します。これほど高いエネルギーの電子は衛星に搭載される電子機器の故障の原因となる可能性があるために、ヴァン・アレン帯は人工衛星にとってとても過酷な場所であり、これまで本格的な探査はほとんどされていませんでした。ERG衛星は9つの科学観測機器を搭載し、ヴァン・アレン帯の中心部に長時間滞在し、世界ではじめて高エネルギー電子がうまれる過程を捉えることを試みる等、さまざまな角度からヴァン・アレン帯を探査します。
ヴァン・アレン帯は国際宇宙ステーションが飛んでいる高度400kmよりはずっと高い、 高度約3,000kmから静止軌道(高度約36,000km)より少し内側の高度30,000kmまでの広い領域に広がっています。この広大なヴァン・アレン帯の高エネルギー電子の量は太陽活動に大きく影響をうけて変動します。特に太陽表面の爆発現象にともなって発生する宇宙嵐時には高エネルギー電子が急激に失われたり、激しく増大したりすることが知られていますが、この変化がどうして起こるのかはまだよくわかっていません。ERG衛星は、高エネルギー電子が生まれる仕組みを解明するだけではなく、地磁気観測や超高層大気のレーダー観測などの地上ネットワーク観測と共同してヴァン・アレン帯全体の変動のメカニズムを解き明かすことを目指しています。地球や太陽系の惑星の環境は刻々と変化する太陽活動の影響を受けていますが、その影響の受け方についてはまだまだ未解明なことがあります。ERG衛星の成果はこうした太陽-地球惑星系システムの知識を大きく前進させるでしょう。
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ジオスペース探査衛星「ERG」
Category
ドキュメンタリー - Documentary
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