衛星から遠く離れた地上へ「迅速に」「正確に」観測データを届ける！　―VCMを用いたデータ伝送技術の獲得

災害時の広範囲な状況把握や地球資源／地球環境のモニタなど様々な分野で活躍する地球観測衛星は、上空を通過する10分程度の間で、電波を使って「正確に」観測データを地上局へ伝送することが必要です。

このわずかな時間でも衛星―地上局間の通信距離は数百kmから数千kmまで変化するため、数千kmでもデータが「正確に」届くようにデータ伝送方式（データ伝送速度）は固定、伝送速度も低めに設定されていました。近年、衛星の観測範囲拡大・画像の高分解能化に伴って地上へ伝送するデータ量が飛躍的に増大しており、データ伝送の「迅速」化が求められています。解決策の一つとして、通信距離に応じてデータ伝送速度を切り替えられる可変符号化変調（VCM）による伝送方式が注目を浴びています。

JAXA研究開発部門ではこのVCMを用いたデータ伝送技術の研究を進め、VCM機能付き送信機を衛星に搭載して衛星－地上局間でデータ伝送実験を行い、通信距離に応じてデータ伝送速度を切り替えても地上局へ「正確に」データ伝送できることを実証しました。
本動画では、VCMの概要、及びデータ伝送実験の様子をご紹介します。

＜高速伝送システムの研究＞（JAXA研究開発部門）
https://www.kenkai.jaxa.jp/research/society5/kaband.html

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