自宅で死産した双子の遺体を段ボール箱に入れて遺棄したとして、死体遺棄の罪に問われ、一審二審ともに有罪判決を受けたベトナム国籍の元技能実習生レー・ティ・トゥイ・リン被告について、最高裁で、検察側・弁護側双方の意見を聞く弁論が開かれました。弁護側は遺体を段ボール箱に入れた行為は葬儀に向けた準備行為で死体遺棄には当たらないとして一貫して無罪を主張していましたが、二審まででは死体遺棄を認定し、懲役3カ月、執行猶予2年の判決が言い渡されていました。弁護側は24日の弁論で「技能実習生であった被告人は遠い異国の地でどうすれば良いか分からなかったが、葬祭の意思を持ち続けていた」と述べ、あらためて無罪を主張しました。一方の検察側は段ボールを2重にしていたことやテープで封をしていたこと、妊娠を周りに相談していなかったことなどを指摘し、「本件の本質は被告人による妊娠分娩の隠蔽行為で、死者の尊厳を毀損する死体の隠匿である」として、死体遺棄は成立するとしました。最高裁の弁論は結論を見直す際に必要な手続きで、有罪とした二審判決が見直される可能性があります。リン被告は弁論後の会見で「私は死産した双子の遺体を隠したりしていません。妊娠を誰にも言えずに苦しんでいる技能実習生などのためにも無罪判決を願っている」と訴えました。
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