日銀は、10月30日と31日の金融政策決定会合で出た「主な意見」を公表しました。この中で、「アメリカ経済の動向を確認するために一時的に様子見したあと、追加的な利上げを展望していく状況と言える」という意見が出されていました。植田総裁はこの会合後の記者会見で、利上げ判断を巡ってこれまで何度も使っていた「時間的余裕がある」との表現を用いないとも説明していました。こうしたことから、市場では年内最後となる12月の会合で、利上げが行われる予想が多くなっています。また、来年度の賃上げについて中小企業では「人手不足のもと、賃上げの必要性が当然視される状況で、来年の賃上げ率も高水準が続くと見込まれる」とする意見が出た一方、「人材をつなぎとめる目的の防衛的な賃上げを行っているとの声も多く聞かれ、持続性には懸念がある」とする意見も出て、来年も高水準の賃上げが続くかどうか見方が分かれました。
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