北朝鮮がＩＣＢＭ級発射　北海道沖のＥＥＺ内落下か（2023年2月18日）

防衛省は18日、北朝鮮が午後５時21分ごろ、平壌近郊からＩＣＢＭ＝大陸間弾道ミサイル級のミサイル１発を日本海の方向に向けて発射したと発表しました。ミサイルは、およそ66分間飛行し、午後６時27分ごろ、北海道の渡島大島の西側、およそ200キロの日本のＥＥＺ＝排他的経済水域内に落下したと推定されています。これまでに航空機や船舶への被害は確認されていないということです。岸田総理大臣は、国家安全保障会議を総理官邸で開いた後、今回のミサイル発射を暴挙だと批判し、北朝鮮に対し抗議したと明かしました。

岸田総理「今回のこの発射は国際社会全体に対する挑発をエスカレートさせる暴挙であり、当然のことながら厳しく抗議を行ったところであります。そして、国民の安心、安全、これが何よりも重要です。今後とも情報収集、それから警戒監視、こうした取り組みに全力を挙げるとともに、日米さらには日米韓の連携、これを緊密に図っていきたいと考えております」

今回のミサイルについて、防衛省は、ミサイルの飛行距離がおよそ900キロで、最高高度がおよそ5,700キロに達したと分析しています。松野官房長官は会見で、このミサイルが通常より高い角度で発射する「ロフテッド軌道」で発射されたとの見方を示した上で、次のように述べました。

松野官房長官「北朝鮮は一貫して、核ミサイル能力を強化していく姿勢を示しており、今後も各種ミサイルの発射や核実験の実施など、更なる挑発行為に出てくる可能性があると考えられます」

一方、浜田防衛大臣は、このミサイルについて、射程が１万4,000キロを超え、アメリカ全土に届く可能性があると明らかにするとともに、北朝鮮のミサイル発射の意図について、「弾道ミサイルの開発、運用能力の向上に注力している」との見方を示しました。

浜田防衛大臣「北朝鮮は累次にわたってですね、米国の脅威に対抗して体制を維持するため独自の核抑止力が必要であると主張しております。そうした観点から、核兵器の運搬手段である弾道ミサイルの開発、運用能力向上にですね、注力しているものと考えられます」

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